スピントロニクス/Spintronics

 電子の持つ二つの特性である「電荷」と「スピン」の示す物性は これまで電気伝導と磁性として別々に取り扱われてきました。 私たちはこれら二つが絡み合う現象をナノの世界で巧みに実現する 「ナノスピントロニクス」の創成を目指します。具体的には金属や半導体あるいは分子がもつ注入スピン・局在スピンを磁界・電界・光・ スピン流などを駆使してその動的な振る舞いを制御することが当面の課題です。具体的にはスピン依存伝導とスピン注入磁化ダイナミクス の解明。電圧を用いた超低消費電力スピン制御技術。そして分子系単一局在スピンのコヒーレントな制御を目指します。そしてこれらを用いた高機能デバイスの提案を目指します。

スピントルクデバイス
 スピン偏極電流による強磁性体の磁化制御は伝導電子と局在電子の角運動量保存則により説明されます。このスピントルクデバイスは次世代エレクトロニクスデバイスとして注目を集めています。
スピントルク自励発振による高出力マイクロ波発振 (2009年 Nature Physics誌に掲載)
半導体ダイオードより感度が大きなスピントルクダイオードを実現 (2014年 Nature Materials誌に掲載)

電圧誘起磁気異方性制御
 「電流が作る磁界」や「スピン偏極電流」に替わる新たなスピントルクとして私たちは電圧による磁化制御に挑戦し、世界に先駆けて成功しました。物質界面のスピン軌道相互作用により発現する垂直磁気異方性は電圧で制御することができ、これを原理とする新規スピントルクにより大幅な低消費電力化が可能となります。
Fe|MgO界面の垂直磁気異方性を電圧制御 (2009年 Nature Nanotechnology誌に掲載)
電圧による室温高速磁化反転 (2012年 Nature Materials誌に掲載)

電圧による強磁性共鳴励起 (2012年 Nature Physics誌に掲載)
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2016.04.05

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